2008年03月19日

岩波文庫今月の新刊

岩波文庫今月の新刊は,「アメリカのデモクラシー 第二巻(上)」(トクヴィル),「国語学原論 続篇」(時枝誠記),「雇用,利子および貨幣の一般理論 (下)」(ケインズ),「山猫」(トマージ・ディ・ランペドゥーサ)ということで,なかなかハードな内容ばかり。
まずは,初のイタリア語原典訳という「山猫」ですが,これはヴィスコンティの映画で見たことありますな。といっても豪華絢爛な場面しか思い浮かばないので,本書を読んでからもう一度じっくり見てみようと思っているところ。
ちなみに「山猫」は,2004年に河出文庫から佐藤 朔訳でも出ています。
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2008年03月13日

Amazonでの売り出し

我が家の書庫大改造のあおりを受けて,いくつかの大型本をAmazonで売りに出したところ,ボチボチと売れたのはよいのですが,手数料と送料が結構かさんで,手取りとしては寂しいものとなってしまいました。
Yahooオークションに出せば・・・ということでしょうが,写真を撮ったりアップしたりの手間を考えると,つい手軽なAmazonに出してしまうのですね。
仕事の方がバタバタしていて,岩波文庫もしばらく積ん読状態ですが,少しずつまた取り組んでいきたいと思います。
posted by 南野靖一郎 at 18:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 2008年

2008年02月28日

「育児の百科」(下)が発売延期

岩波文庫の「育児の百科」(下)が発売延期となった。
岩波書店によると,2月に発売予定だった松田道雄の「定本育児の百科」(下)が,編集上のミスで発売延期となった。
中巻に載っている下巻の予定目次には「解説」とあるのに対し,実際の下巻には解説が無く,発売前日にそれに気づいたという。
岩波文庫編集部では,下巻を作る際に著者のあとがきと著作目録をつけたものの,解説は必要ないと判断したとのこと。しかしこれが「行き違いでの編集上のミス。解説のないまま本にはできない」と社内判断で発売を止めた。これから解説を依頼するということだから,刊行は当分先になるのだろう。
どうもにわかに信じられない話だ。
posted by 南野靖一郎 at 23:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 2008年

アスコムが事業を停止

私を見て、ぎゅっと愛して〈上〉「新文化」紙によると,アスキーの一般書籍部門が独立し,タレント本などを手がけていたアスコムが,2月21日から営業をストップし,東京・麹町の事務所は閉鎖されているとのこと。社員は20日付で解雇された模様。社員や経営者が一部の取引先や著者などに説明を行っている。ZAKZAKによると,関連の編集プロダクション等は約200社,ライターは約400人。
ブログ文学の最高傑作?「私を見て,ぎゅっと愛して」(七井翔子)や,年末に出た八代亜紀の「舟唄ビューティー」など,話題作もあったし,定期刊行物としてNHKのテキストシリーズも続いていたので吃驚。
・・・などど言っていたら,4月1日に角川グループのメディアワークスがアスキーを吸収して,アスキーは解散。新会社「株式会社アスキー・メディアワークス」が設立されるというニュースが。
posted by 南野靖一郎 at 09:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 2008年

2008年02月24日

文庫遺産

植物一日一題 (ちくま学芸文庫 マ 29-1)今月は,ちくま学芸文庫から「ディラック現代物理学講義」,「植物一日一題」(牧野富太郎)が出ています。
『通勤電車のなかにピタゴラス,カフェにはアインシュタインがいたりしたら,面白いと思いませんか? ちくま学芸文庫はそんな発想から始まりました。・・・天才たちと対話するように,文庫で手軽に理系の古典・名著を読んでほしい』という謳い文句通り,これまでも,なかなか渋いタイトルをそろえてきている同文庫。すでに創刊15年をこえて,品切れも多いため,昨年9月から10月には,「ちくま学芸文庫 復刊投票2007」と銘打って,復刊希望書目を募り,その上位10点を復刊するなどしています。
文庫遺産というネーミングは大げさだと思っていたのですが,確かに他では手にしにくいものばかりですので,ぜひ1点でも現役で生き延びて欲しいところ。ちなみに3月にはランダウ=リフシッツも出るので,名ばかり物理出身の私としては,勉強してみようかなぁと若干前向きの姿勢を見せつつあります。
posted by 南野靖一郎 at 19:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 2008年

2008年02月20日

国際パイプスモーキングの日

20080220.jpg2月20日は,国際パイプスモーキングの日。ずいぶんマイナーな記念日だな。いや,記念日というより,世界のパイプスモーカーが一斉にパイプをくゆらせる総決起の日,というべきか。
私自身は,紙巻き(シガレット)がだんだん味気なく感じられるようになってきてからずっと,パイプメインですごしているが,最初の気恥ずかしささえ克服すれば,灰皿不要で1時間以上吸い続けることができ,ポイ捨てもなく,体に優しい?パイプが,いつかリバイバルヒットしてほしい,と思っている。
posted by 南野靖一郎 at 00:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 2008年

2008年02月17日

ワンセグチューナーGV-SC300

USB接続ワンセグチューナー GV-SC300パソコンまでテレビのアンテナを引っ張っているのが何かと不便なので,USB接続ワンセグチューナーGV-SC300を導入。
残念ながら,当地藤沢市は電波状況が悪いので,木造2階の窓際でも,ロッドアンテナでは受信不能。付属の外部アンテナをつけても,アンテナ表示0〜2本,途切れ途切れ。あちこち動き回ってようやくピンポイントでどうにか映る場所がある・・・といった感じで,あまり状況は改善されませんでした。都心に住んでいる人,地方でも電波状態の良い人なら,画面は綺麗なので楽しめると思いますが,サービスエリア内でも室内での受信には制限があるようです。
posted by 南野靖一郎 at 07:06| Comment(2) | TrackBack(0) | 2008年

2008年02月11日

2008年春の岩波文庫リクエスト復刊

2月21日発売予定の復刊書目は以下の通り。( )は前回重版。かつて古書店で高価だった聖アントワヌの誘惑,完徳の道,動物哲学トーノ・バンゲイなど,オールドファンには懐かしいタイトルがならんでいますね。
■ 吾妻鏡(全8冊)  (97年)
■ 新葉和歌集  (92年)
■ 国性爺合戦 鑓の権三重帷子 近松 門左衛門 (89年)
■ 玉勝間(全2冊) 本居 宣長 (95年)
■ 鼠小僧 黙阿弥(93年)
■ 修禅寺物語 正雪の二代目 他4篇 岡本 綺堂 (90年)
■ 末枯(うらがれ) 続末枯 露芝 久保田 万太郎 (96年)
■ 玉台新詠集(全3冊)  (94年)
■ 神々の対話 他6篇 ルキアーノス (96年)
■ イン・メモリアム スコット (94年)
■ トーノ・バンゲイ(全2冊) ウェルズ (95年)
■ ホーソン 短篇集 七人の風来坊 他4篇  (90年)
■ たくみと恋 シラア (91年)
■ インド紀行(全2冊)  ボンゼルス (94年)
■ カストロの尼 他二篇 スタンダール (94年)
■ 聖アントワヌの誘惑 フローベール (97年)
■ ジイド ソヴェト旅行記  (92年)
■ 肖像画 馬車 ゴーゴリ (96年)
■ ドストエフスキー 妻への手紙(全2冊)  (97年)
■ ダンテ 新生 (97年)
■ 三角帽子 他2篇 アラルコン (90年)
■ 広益国産考 大蔵 永常 (95年)
■ 武道初心集 大道寺 友山 (87年)
■ 孝経 曾子  (97年)
■ アウグスティヌス 省察と箴言  (93年)
■ 聖テレジア 完徳の道  (91年)
■ 動物哲学 ラマルク (94年)
■ フランスの内乱 マルクス (95年)
posted by 南野靖一郎 at 18:40| Comment(3) | TrackBack(0) | 2008年

2008年春の岩波文庫リクエスト復刊

2月21日発売予定の復刊書目は以下の通り。( )は前回重版。かつて古書店で高価だった聖アントワヌの誘惑,完徳の道,動物哲学トーノ・バンゲイなど,オールドファンには懐かしいタイトルがならんでいますね。
■ 吾妻鏡(全8冊)  (97年)
■ 新葉和歌集  (92年)
■ 国性爺合戦 鑓の権三重帷子 近松 門左衛門 (89年)
■ 玉勝間(全2冊) 本居 宣長 (95年)
■ 鼠小僧 黙阿弥(93年)
■ 修禅寺物語 正雪の二代目 他4篇 岡本 綺堂 (90年)
■ 末枯(うらがれ) 続末枯 露芝 久保田 万太郎 (96年)
■ 玉台新詠集(全3冊)  (94年)
■ 神々の対話 他6篇 ルキアーノス (96年)
■ イン・メモリアム スコット (94年)
■ トーノ・バンゲイ(全2冊) ウェルズ (95年)
■ ホーソン 短篇集 七人の風来坊 他4篇  (90年)
■ たくみと恋 シラア (91年)
■ インド紀行(全2冊)  ボンゼルス (94年)
■ カストロの尼 他二篇 スタンダール (94年)
■ 聖アントワヌの誘惑 フローベール (97年)
■ ジイド ソヴェト旅行記  (92年)
■ 肖像画 馬車 ゴーゴリ (96年)
■ ドストエフスキー 妻への手紙(全2冊)  (97年)
■ ダンテ 新生 (97年)
■ 三角帽子 他2篇 アラルコン (90年)
■ 広益国産考 大蔵 永常 (95年)
■ 武道初心集 大道寺 友山 (87年)
■ 孝経 曾子  (97年)
■ アウグスティヌス 省察と箴言  (93年)
■ 聖テレジア 完徳の道  (91年)
■ 動物哲学 ラマルク (94年)
■ フランスの内乱 マルクス (95年)
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2008年02月10日

安いインナーイヤーヘッドフォンCK32

毎日,通勤電車の中でipodを聴くとき,クラシックやジャズにはシュアーのE4Cを使い,伊集院の馬鹿力!には気軽なオーディオテクニカのATH-CK5を使っていた。このCK-5の耳に引っかけるループの部分が次第にグニョグニョになり,ついにちぎれたため,ようやく後釜を探すことに。
電車内で使うので,インナーイヤータイプ,かつなるべく安い・・・という条件で,同じくオーディオテクニカのCK32のブラックをチョイス。で,使ってみた感想としては,E4Cに比べれば,遮音性や音の伸びは今一つだが,CK5とは大差なし。耳に引っかけるループは無いが,耳への収まりはよく,移動中も外れることはない。コードはμからY型になったが,これも柔らかく取り回しがよい。タッチノイズもあまり気にならない。ただし,左右ほぼ同形のため,パッと手にしたときにどちらが右だか左だかわからず,RLの刻印か,Lだけにある凸を手で触って確認する必要がある。なにか目印をつけといた方がよいかも。実売1500円だと思えば,安っぽくない造りでお薦め。
posted by 南野靖一郎 at 10:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 2008年

2008年02月05日

岩波新書創刊70周年記念

岩波書店では,1938年に創刊され,本年創刊70周年を迎える岩波新書に関して,現在品切れとなっている書目の中から20点ほどを復刊するとのこと(今年7月発売予定)。その書目選定の参考にするため,現在ホームページ上で,リクエストを募っています。 締切りは,3月31日ですので,興味のある方は,ぜひご参加下さい。
ちなみに創刊60周年の時の記事は,こちら
posted by 南野靖一郎 at 18:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 2008年

2008年02月01日

2007年出版社別年間売上げランキング

2008年版はこちら

アマゾンジャパンによると,2007年の出版社別年間売上げランキング(和書及び雑誌販売金額)は以下の通り。意外にネットで売れている岩波書店は昨年6位から7位へ。ハリポタの静山社は昨年19位から85位へ。
1 講談社
2 小学館
3 集英社
4 角川グループパブリッシング
5 新潮社
6 ダイヤモンド社
7 岩波書店
8 日経BP社
9 学習研究社
10 ソフトバンククリエイティブ
11 エンターブレイン
12 角川メディアワークス
13 PHP研究所
14 文藝春秋
15 日本経済新聞出版社
16 幻冬舎
17 東洋経済新報社
18 ワニブックス
19 日本放送出版協会
20 徳間書店
21 翔泳社
22 中央公論社
23 筑摩書房
24 スクウェア・エニックス
25 医学書院
26 双葉社
27 インプレスコミュニケーションズ
28 光文社
29 技術評論社
30 河出書房新社
その他,主だった出版社としては,
35 朝日新聞社出版局
36 主婦の友社
38 早川書房
45 マガジンハウス
49 秋田書店
50 平凡社
51 福音館書店
53 主婦と生活社
posted by 南野靖一郎 at 08:21| Comment(1) | TrackBack(0) | 2008年

2008年01月29日

コイーバのアッシュトレイ

クサイタバコ,ジタンやゴロワーズが好きな私ですが,職場近くの葉巻屋の自動販売機にはコイーバのシガレットが置いてあるので,匂いで周りの顰蹙を買うかなぁ・・・と思うときには,もっぱらそれを吸っています。
コイーバCOHIBAは,シガーの一大ブランドなので,グッズもいろいろ出ていて,最近見つけたのがこの灰皿。なかなかオシャレかつ重量感あり。でも,そもそも自宅の部屋の中では吸わせて貰えない人間にとっては,29400円という値段ですし,実用性より単なる物欲の対象ですな。
posted by 南野靖一郎 at 10:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 2008年

2008年01月22日

定本 育児の百科(中)

定本育児の百科 中 5ヵ月から1歳6ヵ月まで (2) (岩波文庫 青 N 111-2)岩波文庫の新刊「定本 育児の百科(中) 5カ月から1歳6ヶ月まで」(松田道雄)を読みました。
この時期の話題は,離乳,排泄,集団保育,食事,病気など。当然ながら,きわめて実践的なものばかりです。それでも,本書を読んで面白いと感じるのは,かつての自分の育児生活を懐かしがるだけでなく,そもそも小さな子供がある行動をとるのは,しつけの問題なのか,持って生まれた性分なのか,そこにどんな隠された意味があるのか,という大人としての興味に,本書がよく応えてくれているからだと思いました。
親は,つい,何か問題があるとそれが自分のしつけの拙さによるのではないかと思いがちです。しかし,本書には,それは持って生まれた性分であるとハッキリ書いてあり,たとえば,激しい夜泣きは多感な神経を持った子供の一種の受難であるが,直らない夜泣きはないので絶望しないこと,子供は母親の顔色を見ながら,いろいろと母親を試そうとするので,そんなテストの機会を与えず,しかるときには最初からしかるなど,それぞれの事象に対して説得力のある説明がなされています。
もう一度,一から自分の子供を育てることができるなら,実践してみたいこと,観察してみたいことばかりですが,ウチの場合,カミサンが超高齢出産になってしまうので無理ですね。いま,子育て中の方には,ぜひ本書を読んで,がんばってほしいと思います。
posted by 南野靖一郎 at 21:31| Comment(3) | TrackBack(0) | 2008年

2008年01月21日

のはなし(伊集院光)

のはなし伊集院光「のはなし」(宝島社)がよく売れているという。
ラジオ好きな私が,毎週欠かさずに聴いた深夜放送といえば,20年以上前のビートたけしのオールナイトニッポン。そして,今では10年以上続いている伊集院光の深夜の馬鹿力だ。
その伊集院がツーカーセルラーのメールマガジンに連載していたエッセイから自選し,まとめたのが本書。連載5年,構想4年,修正1年だとか。ラジオでは,自分が連載すると雑誌が廃刊になってしまうのが常だが,まさかTUKA自体がつぶれちゃうとは思わなかった,とも言っていたね。
もと噺家らしい巧い語り口。普段伊集院のラジオを聴いている人だと,おなじみのネタが多い。話題が次々と脇道にそれていく「拾い食い」が魅力の伊集院トーク。だから,ラジオのテンポのよいシャベリの方が,本で読むより楽しいのだが,伊集院を岡田某と同じおたく系文化人,または石ちゃんみたいな大食い系芸能人だと誤解している方は,ぜひ読んでみてください。泣く泣く切り捨てたネタがたくさんあるので,売れまくって,なんとか続編を出さなきゃいけないそうです。
posted by 南野靖一郎 at 20:36| Comment(1) | TrackBack(0) | 2008年

2008年01月19日

hanaの東京ご近所写真散歩

東京ご近所写真散歩―hanaの (えい文庫 159)エイ文庫の新刊をもう1点。「hanaの東京ご近所写真散歩」を読む。
hanaさんは,学習院女子高等部写真部出身の若手女流写真家。最近の活動はwebサイト「hanaの東京写真散歩」を見ていただくとして,本書は東京と言っても地元,杉並区阿佐谷の身近な情景写真を織り交ぜたカメラと写真にまつわるエッセイ集。
よくある癒し系写真,だけど素直で嫌みのない感じに好感が持てる。写真を撮ることで,自分の街と,もっと仲良くなる・・・そんな肩の力の抜けた著者のスタイルがよく出ている本だ。
posted by 南野靖一郎 at 20:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 2008年

2008年01月18日

安原製作所 回顧録(安原 伸)

安原製作所回顧録 (えい文庫 158)エイ文庫の新刊「安原製作所 回顧録」(安原 伸)を読んだ。
安原製作所といわれても,興味のない人からすれば,町工場の創業者の自伝かいな・・・といったところだろうし,製品名が「安原一式」だときけば,なにやら戦前の軍需工場の趣さえある。
実際の安原一式とは,1998年に発表された著者考案によるレンジファインダーのフィルムカメラ(ライカみたいなやつ)で,当時カメラファンの間で大きな反響を巻き起こしたもの。京セラでコンタックスの開発に携わっていた安原氏が一念発起し,自らのブランドカメラを作るべく,中国の生産工場と契約し,いつ生産が始まるかもわからないうちからWebによる予約販売を開始。予約金が必要にもかかわらず,一ヶ月で3000台を受注することとなる。
本書は,「安原一式」から2004年の二号機「秋月」完成までの安原製作所の短い歴史を回顧しながら,20世紀末のカメラ事情,カメラメーカーとは何か,フィルムカメラの最期など,広くカメラ業界全体の問題に多くのページを割いている。当時の騒動を知らない人でも興味深く読めるだろう。
ちなみに安原氏は1964年生まれ。意外に若い。
posted by 南野靖一郎 at 21:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 2008年

2008年01月14日

フレップ・トリップ (北原白秋)

フレップ・トリップ (岩波文庫 緑 48-7)大正末期,白秋は横浜から船出し,津軽海峡,小樽を経て,樺太横断の旅に出た。そのときの紀行文が岩波文庫の「フレップ・トリップ」(北原白秋)。フレップ・トリップとは,赤い実と黒い実を意味するという。
もっぱらオンボロ自動車に乗って,危険な山道を往ったりしながらも,一読して,ずいぶん陽気な旅だなと感じる。書き出しは,「心は安く,気はかろし・・・」。もちろん,時代背景もあるだろうが,白秋自身,二人目の子供が生まれた直後で,私生活,創作活動ともに充実した時期だった。
白秋は,よく見て,飲んで,食べて,外地(植民地扱い)であった当時の樺太の人々の生活や交通事情を詳述しているのはもちろん,ところどころに詩や子供への手紙を織り込むなど,自由自在な書きっぷりで,レトロな旅気分に浸れる。最後は海豹島でのアザラシの群れを描いたハーレムの王と題する一連の詩で締めくくり。気楽に読める本として,お薦め。
posted by 南野靖一郎 at 14:35| Comment(1) | TrackBack(0) | 2008年

2008年01月08日

Story A 天才アラーキーの撮影現場

Story A  天才アラーキーの撮影現場 (新風舎文庫 わ 114)すべての女は美しい (だいわ文庫)新風舎文庫の新刊「Story A 天才アラーキーの撮影現場」(和多田進)を読む。
著者は,「週刊金曜日」の初代編集長兼社長で,月刊誌「CHAI」の元編集長。荒木経惟「日本人ノ顔」プロジェクト代表を務め,写真集「横撮り 荒木経惟の撮影現場」で素人写真家としてデビュー。本書も,アラーキーの「写狂人」,「青森ノ顔」,「人妻エロス」などの撮影現場を自らの写真でレポート。アラーキーがどんな女性に惹かれ,いかに女性とのコミュニケーションを大切にしているかがわかる。
そんなアラーキー自身のいいおんな論は,「すべての女は美しい 」(だいわ文庫,元本は2001年刊)に詳しく書かれている。曰く,いい女は“天女”である,いい女には“フェロモン”がある,いい女は“インテリジェンヌ”,いい女は“センチメンタル”・・・顔のきれいさや身体の形は二の次。マスメディアの娼婦であるファッションモデルに用はない。あくまで「普通の女」の魅力にこだわるアラーキーは,どんな女性からもその人なりの魅力を引き出してしまう。たしかに,ある程度歳をとってくると,多少崩れた女の柔らかさに魅力を感じることは確かで,それが思いがけず深みにはまってしまう原因となるのだが。
posted by 南野靖一郎 at 08:13| Comment(4) | TrackBack(0) | 2008年

2008年01月07日

定本 育児の百科(上)

定本育児の百科 上 5ヵ月まで (1) (岩波文庫 青 N 111-1)岩波文庫の新刊「定本 育児の百科(上)5カ月まで」(松田道雄)を読みました。
私の子供はすでに大きくなってしまったので,これから本書を読んで役立てようというわけではないのですが,自分自身の拙い育児経験からしても,本書の内容が有益かつユニークなものであることはよくわかりました。
だいたい,子供の成長なんて正常の範囲であっても千差万別ですから,普通の育児書は「赤ちゃんによって個性がいろいろあるので,あまり心配しないでよいですよ」といったところでお茶を濁してしまいます。そんなことは最初からわかっているし,親の不安は募るばかり。 本書のように,むしろ月齢年齢別に,親がやるべきこと,子供が出来ること出来ないこと,子供に有益なこと有害なこと,をハッキリと示して貰った方が,子育てのガイドラインとしてはよっぽど親切で,頼りになる主治医に診て貰っているような安心感があります。もちろん,それらを踏まえた上で,子供には個性があるんですよ,といっているわけです。
ただし,本書が刊行されたのは1967年ですから,刊行後の状況の変化を考慮して,子供の病気に関する項は割愛されています。
posted by 南野靖一郎 at 08:19| Comment(3) | TrackBack(0) | 2008年