2012年08月28日

見仏記6 ぶらり旅篇」(いとうせいこう、みうらじゅん)

見仏記6 ぶらり旅篇 (角川文庫)
いとう せいこう みうら じゅん
角川書店(角川グループパブリッシング) (2012-08-25)
売り上げランキング: 4430

角川文庫から「見仏記6 ぶらり旅篇」(いとうせいこう、みうらじゅん)が出た。『仏像ブームを牽引してきた2人がまたもや出かけた見仏の旅。平城遷都1300年祭にわく奈良ではあまりの暑さに摩訶不思議な体験をする。法然上人800回忌で盛り上がる京都では、法然にすっかり心奪われる。見仏初の愛知では思いがけないところで素晴らしい仏像に出会う。人間は現れては消え、仏像は長い時間をかけて生き永らえる。消えゆくものの拠り所としてあるのが仏像―そんなことを思いながら、ぶらりぶらりと2人旅』2011年に単行本で出たものの文庫化。

ということで、今回は奈良、京都、愛知の旅。訪れた寺は、奈良の薬師寺、唐招提寺、元興寺、十輪院、興福寺、春日大社、東大寺、知恩院、京都の大報恩寺、石像寺、長講堂、福田寺、西光寺、禅林寺、金戒光明寺、愛知の龍泉寺、観聴寺、金山神社、青大悲寺、熱田神宮、荒子観音寺、竜門寺、瀧山寺などなど。

※既刊:いずれも角川文庫。見仏記(1997年)、見仏記 2 仏友篇(1999年)、見仏記 3 海外篇(2000年)、見仏記 4 親孝行篇(2006年)、見仏記 5 ゴールデンガイド篇(2011年)
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2012年08月25日

辞書の鬼: 明治人・入江祝衛

辞書の鬼: 明治人・入江祝衛
井上 太郎
春秋社
売り上げランキング: 2285

春秋社より刊行された「辞書の鬼」について、著者の井上太郎氏による紹介。

「辞書の鬼」は、明治から大正にかけて活躍した、英文学者入江祝衛の伝記である。彼については、これまで雑誌などに紹介されたことはあるが、一冊にまとめたのはこれが最初である。私がこの本を書こうと思ったのは、二十年以上前のことだが、その動機は彼が毛筆でしたためた「辞書編纂苦心談」を、遺族から借りて読んだからである。それは実に変化に富んだ内容で、そこにはサムライ魂を失わない明治人が生きていると思った。

例えば苦学生時代に、本格的な英語を学びたいと、埼玉から東京の銀座の夜学校まで、往復56キロの道を毎晩走り続けたこと。長じてから数冊の英語辞書の編纂という膨大な仕事を、助手を使わず独力でやり抜いたことなど、明治人の執念は驚嘆のほかはない。彼は英語のほかにドイツ語、フランス語も学んでいる。特にドイツ語については、一時、「ドイツ語狂」と自らいうほど傾倒し、東北学院の教師時代には心理学の碩学ウィルヘルム・マックス・ヴントと親交を持った。しかしある時、ラフカディオ・ハーンの英語のすばらしさを知って再び英語に目覚め、明治40年に初めて「註解和英新辞典」を上梓する。それに続き4冊の辞典を編纂しているが、後に出た復刻版以外、これらが古書市場に出ることは希らしく、ましてその第一作は、辞書専門の古書店主も見たことがないと言っていた。

私がこの最初の労作の存在をようやく見つけたのは、国会図書館の『明治期刊行図書目録』であった。手にしたその辞書の扉には、当時の権威の象徴である文部次官とか、東京帝国大学教授といった肩書きをつけた「おえらがた」の名が大きく並んでいた。しかし真の編纂者である入江祝衛の名は、小さく並記されているだけだった。けれども彼はこの辞書に自らの信念を扉裏に入れているのである。それは英語とラテン語で、「努力は何物をも克服する」というものだった。 (日本の古本屋より)
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岩波書店創業100年記念フェア「読者が選ぶこの一冊」アンケート


創業100年記念フェア「読者が選ぶこの一冊」アンケートのお願い

岩波書店は2013年に創業100年を迎える。それを期して、読者に、岩波文庫、岩波現代文庫、岩波新書、岩波ジュニア新書、岩波少年文庫の中から、「読者が選ぶこの一冊」アンケートを実施している。この投票結果をもとに、記念フェアを、全国の協力書店で、2013年中に順次開催予定。

投票書目 上記5シリーズから各1冊
投票締切 2012年9月30日
結果発表 投票上位書目は、「図書」2013年1月号、ホームページ、フェア開催時に店頭で配布する「小冊子」にて発表

投票者から抽選で1000名に「岩波書店オリジナル図書カード(500円相当)」を進呈。
posted by 南野靖一郎 at 12:25| Comment(3) | TrackBack(0) | 2012年

国書刊行会、創業40周年で約180点フェア


国書刊行会は作家、学者など著名人61人によって選書した冊子「私が選ぶ国書刊行会の3冊」を作成し、収載したおよそ180点のフェアを9月から全国70書店で順次展開する。統一帯に付いた応募券で、読者全員にプレゼントを進呈する企画も用意。
小川未明 初夏の空で笑う女 (日本幻想文学集成)
小川 未明
国書刊行会
売り上げランキング: 565456

また、40周年を記念して『バベルの図書館』(全30巻)を6巻にまとめた新編を復刊し、隔月で刊行する。第1巻の発売は8月23日。フェアは10月以降も書店の規模に応じて展開する予定。(新文化紙ほか)
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2012年08月17日

岩波文庫8月の新刊

岩波文庫8月の新刊(8月17日発売)

美しき惑いの年 (岩波文庫)
カロッサ
岩波書店
売り上げランキング: 574065

■美しき惑いの年(カロッサ)
ギムナージウムを終えた私は大都市ミュンヒェンで医学を学びはじめる……。60歳を過ぎ、円熟味を増した老作家は、時代の子として〈危険な年齢〉を生きた40年以上も前の若き日を振り返る。青春の行路において様々な〈惑い〉に出会いながらも、質実に〈人間であること〉を目指して生きる一青年の歩みを描いた自伝的小説。

牛乳屋テヴィエ (岩波文庫)
ショレム・アレイヘム
岩波書店
売り上げランキング: 98294

■牛乳屋テヴィエ(ショレム・アレイヘム)
ユダヤの伝統と信仰を墨守してつましく暮らす牛乳屋のテヴィエ。だが彼の娘たちは、それぞれの生き方を信じて、革命家の青年や信仰のかけ離れたロシア人など、恋をした相手のもとへ次々と去ってゆく。ユダヤ人集落(シュテートル)のしきたりを破って伝統の枠から飛び出してゆく娘たちの姿に民族離散(ディアスポラ)の主題を重ねた、イディッシュ文学の金字塔。

通過儀礼 (岩波文庫)
通過儀礼 (岩波文庫)
posted with amazlet at 12.08.17
ファン・ヘネップ
岩波書店
売り上げランキング: 126642

■通過儀礼(ファン・ヘネップ)
門と敷居、歓待、養子縁組、妊娠と出産、誕生、幼年期、成熟期、イニシエーション、叙任式、戴冠式、婚約と結婚、葬儀、季節、その他の諸儀式を初めて体系的に論じた書。特に過渡期という境界状況の考察は、コミュニタス理論など後の人類学の理論的展開の基盤となった。

時と永遠 他八篇 (岩波文庫)
波多野 精一
岩波書店
売り上げランキング: 39029

■時と永遠 他八篇(波多野精一)
波多野宗教哲学の到達点を示す代表作。無常にして不安定な現世の時間性を克服するためには、「他者」との生の共同による宗教的生によってこそ永遠性への道が開かれることを、透徹した文体により論じる。併せて講演、随想八篇を収録。

日本近代短篇小説選 昭和篇1 (岩波文庫)

岩波書店
売り上げランキング: 36401

■日本近代短篇小説選 昭和篇1〔全6巻〕(紅野敏郎ほか編)
「死があたかも一つの季節を開いたかのようだった」(堀辰雄)――その時、溢れだした言葉、書かれずにおれなかった物語。明治・大正・昭和を短篇小説で織るシリーズ第一回刊行の本書には、井伏鱒二・横光利一・北条民雄・岡本かの子ら昭和2年から17年までの16篇を収録。
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2012年08月16日

Hello!Project誕生15周年記念ライブ2012夏に参戦

好きよ、純情反抗期。 (初回生産限定盤A)
スマイレージ
アップフロントワークス (2012-08-22)
売り上げランキング: 391

8月12日、「Hello!Project誕生15周年記念ライブ2012夏」に参戦。おなじみ夏のハロコン、厳しい暑さとはいうものの、意外にしのぎやすかった東京中野サンプラザでの昼公演。

しかし、昨年のこの時期、まだモーニング娘。の10期、スマイレージの2期の話題で盛り上がっていたことを思い返すと、この一年間の変化の大きさに驚かざるをえない。一方で、ハロを取り巻くアイドル界も、AKBグループのますますの肥大化や、ももクロの台頭など、めまぐるしい動きがあった。そんな中、自分なりにこの夏ハロを考えると、道重リーダー体制で臨む最初のハロコンであること、スマイレージ待望の秋の単独ツアーが決まったこと、真野恵里菜の卒業発表があったこと、モーニング娘。11期入団がまもなくであることから、新時代への序章と位置づけることとし、その結果、@道重、和田、福田のかわいさ確認、A竹内の元気さ確認、B中島と須藤の体型確認、C9期10期のスタミナ確認、D菅谷ヘアスタイル確認、という2時間でこなさなければならない多くの難題を抱えての会場入りとなった。

全体としては、これまで少々物足りなかったモーニング娘。のパフォーマンスがそれなりに上がっていたこと、スマイレージの2期メンバーがすっかり馴染んでいたこと、ベリーズ工房や℃-uteを含めてハロの一体感が増していたこと、が良い印象に残った。

パフォーマンスといえば、暑さのせいもあり少々息切れ気味だったモーニング娘。の若いメンバーに対して、スマイレージのメンバーはタフな感じ。竹内はもとより、他の2期メンバーも元気があり、歌も好調だった。もちろん、最後まで運動量が落ちない℃-uteの化物パワーには及ばないが、イベント漬けで鍛えられたのかもしれない。

気になっていた和田はひな壇でも元気で安心、福田は歌もルックスも良かった 真野ちゃんは大汗でちょっと疲れ気味、萩原は完全にデカくなって愛理超えてる感じ、竹内が少々痩せたのかスマイレージのなかでもスタイルで見劣りしなくなった。梨沙子はじめベリーズ工房は相変わらずの貫禄で、吉川はエロカワイイ。℃-uteの新曲衣装はなかなか色っぽいが、ダンスはちょっと下品だ。

MCでは、梨沙子「こないだ後輩が先輩に質問するって取材があったとき、工藤ちゃんはいろいろちゃんとした質問してくるんですけど、佐藤ちゃんは「好きなマグカップの色はなんですか」とか「好きな木はなんですか」とかわけわからないんです」佐藤「聞くことが無かったんです」(客爆笑)そのあと、みんな工藤が聞いちゃったから、って言い訳してましたけど。夏焼「私たちなんて昔は先輩がいたらピッと気をつけして挨拶してたんです。でも優樹ちゃんは楽屋のドア開けていきなり1回転して「ハッピー♪」とかやるんです。それが入って二日目ぐらいなのに」ってのもあった。また、ももちが岡井ちゃんの隣に座ってインタビューしたとき、岡井ちゃんが自分のマイクで話そうとするのをさり気なく腕をつかんで下げさせ自分のマイクだけで交互に話すようにした。隣に座ってた道重がすぐに「マイク押さえ込んだよ」ってな感じで他のメンバーにこそっと話しているのが双眼鏡で見えて、ちょっと面白かった。ただ、ひな壇で佐藤が客席にいるみたいな気の抜け方だったのはちょっとハラハラした。

シャッフルでは、エッグチーム譜久村・工藤・真野・勝田のEVERYDAY 絶好調!!がさすがにまとまっていて、付き合ってるのに片思い(生田・石田・佐藤・竹内)も意外に歌が安定してたし、青春コレクション(嗣永・須藤・愛理・萩原・中西)は手馴れた感じだった。DIYの飯窪はどうなるかと心配だったが、何とかカッコついててほっとした。研修生ではかりんとななみが一歩抜けてる感じ かりんは以前はあまり好きではなかったが、ここまで頑張ってるのをみると良い居場所を早く得て欲しいと思う。

夏休みでもあり、会場は満席。とくにここのところ女の子のファンが目だって増えてきている感じがした。もちろん、私のように夏休みも関係ない人生経験豊富なファンの白髪率薄毛率も増え続けているわけで、この二極化はハロの将来にはっきりと暗雲を漂わせている。若いコアなファン獲得のためには、やはり地道な営業活動が大事で、それを一顧だにしてこなかったハロが、モベキマス以来、少しづつ地方巡業や販促イベントに力を入れてきた成果が多少は出てきている気はする。一方、今後AKBのようにメンバーとファンとの実りなき消耗戦に陥る恐れもあるわけで、アイドル界の名門らしからぬ行為に対してはファンも断固No!と言うべきだ。
posted by 南野靖一郎 at 11:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 2012年

2012年08月09日

S&B社員のとっておき赤缶カレー粉レシピ

S&B社員のとっておき赤缶カレー粉レシピ

池田書店
売り上げランキング: 5213

「S&B社員のとっておき赤缶カレー粉レシピ」(エスビー食品監修、池田書店)が、5刷5万部に達して現在6刷目の重版を検討する好調ぶり。本書は、1950年の発売以来60年以上、変わらない味とパッケージのエスビー食品「赤缶カレー粉」をさまざまな料理に応用したレシピをエスビー食品の社員が紹介しているもの。いろいろなメニューにカレー粉を加えることで料理に変化がつけられ、塩分を抑えることもできる、カレー粉は「辛いだけじゃない、魔法の調味料」とのこと。

主な内容は、和風料理に合う赤缶カレー粉レシピ、カレー味を楽しむ赤缶カレー粉レシピ、臭み消しに使う赤缶カレー粉レシピ、驚き! 加えるだけでコクが出る赤缶カレー粉レシピ、すごい! デザートやドリンクの赤缶カレー粉レシピ。ほかにコラムとして、知っておきたい! カレーの底力、赤缶カレー粉ができるまで、オリジナルカレー粉を作ろう!、社員にインタビューなどを収録。
posted by 南野靖一郎 at 08:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 2012年

2012年08月06日

Pottermore(ポッターモア)の日本語版登場

ハリー・ポッターと賢者の石 1-1 (ハリー・ポッター文庫)
J.K.ローリング
静山社 (2012-07-03)
売り上げランキング: 8751

「ハリー・ポッター」シリーズの電子書籍配信サービス「Pottermore」の日本語版が登場した。ハリー・ポッター・シリーズの邦訳全7巻を電子書籍として購入でき、価格は1巻あたり900〜1300円で紙版の半額以下。7巻セットは7110円。

Pottermoreはハリー・ポッターの著者ローリングが立ち上げたサイトで、すでに英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語版が稼働中。

Pottermoreには、ハリー・ポッターの世界観に触れられる「ポッターモアエクスペリエンス」と、電子書籍を販売する「ポッターモアショップ」との2つのセクションがあり、日本語版はまず「ポッターモアショップ」を公開。「ポッターモアエクスペリエンス」については、ローリング氏の書き下ろし作品などを掲載するほか、利用者同士が交流できる場を用意する予定だが、公開時期は未定。

販売されるEPUB3形式の電子書籍は、ソニーの「Reader」など対応した機器にダウンロードして読むことができる。
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2012年08月05日

ハバナ・シガー、紫煙の誘惑 ふたたび(川島幸夫)

Discover Habanos Vol.2:ハバナ・シガー、紫煙の誘惑 ふたたび
川島 幸夫
現代書林
売り上げランキング: 453215

「Discover Habanos Vol.2:ハバナ・シガー、紫煙の誘惑 ふたたび」(川島幸夫)が9月に発売される。2004年刊の「ハバナシガー、紫煙の誘惑」(絶版)に最新情報を大幅に加え、追加訂正した改訂版。

写真家、デザイナーである著者が、葉巻にじはまるきかっけとなったのはシガー・パーティーだった。いまでは毎年キューバを訪れるほどに。豊かな一服と共にゆったり流れる時間を過ごすハバナ・シガーの魅力を、カラー写真と解説で綴ったもの。
posted by 南野靖一郎 at 17:02| Comment(4) | TrackBack(0) | 2012年

江戸っ子芸者一代記(中村喜寿)


草思社文庫から「江戸っ子芸者一代記」(中村喜寿)が刊行された。本書は昭和初期の新橋芸者だった喜春姐さんの有名な回顧録で、ドイツ語版、スペイン語版、チェコ語版など、世界各国語に翻訳されている。

喜春姐さんは大正2年東京・銀座の医者の家に生まれた。生来の芸事好きが高じて、16歳で新橋の芸者となり、お座敷をつとめながら専門学校で英語を習得。東京で唯一英語のできる芸者として売り出し、チャップリンやベーブ・ルースなど海外の著名人の接待や、戦後の進駐軍との通訳で活躍した。昭和31年アメリカに渡ってからは、小唄や長唄など日本の古典芸能を教える傍ら、コロンビア大学等で東洋哲学の講義もしたが、8年前に亡くなっている。

昭和初期、新橋華やかなりし頃の芸者たちの生活がいきいきと描かれていて面白いのだが、とくに、芸者は名のある男性に水揚げしてもらって箔をつけるという当時にあって、それを拒否して逆に百戦錬磨の紳士をやり込めるところなど、なかなかリアルで興味深い。

『あたしが一生恨んだら、あなたもいやでしょう。あたしは他の芸者衆と違った考え方をしています。大臣に水揚げをしていただいて光栄だなんて思うもんですか。一生恨みます。そして、一生その恨みを忘れないと思います』しゃくり上げながら言うあたしに大臣は『そんなに、いやか?』とおっしゃるから『あたし本当にいやなんです。こんなことであたしの一生に忘れなれないいやな記憶の相手に、あなたがなるなんて、あなたもいやでしょう。女の子が一生恨んでいるなんて考えたら、あなたもいやでしょう?』あたしは一生懸命でした。その方はじっとあたしの顔を見つめて聞いていてくださいましたが、ぬぎかけたどてらをまた着なおして『ヤァ、まいった、まいった。本当だね。こんなことで君に一生恨まれるなんておれも本意でないよ。不肖三土忠造、女の子の水揚げの土壇場で説教されたのは生まれて初めてだ。あやまる、あやまる。許しておくれ』
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リブロ池袋本店 古本まつり開催中


第20回リブロ池袋本店古本まつりが8月2日から8日まで西武池袋本店別館2階特設会場(西武ギャラリー)にて開催中。書籍・雑誌からポスター・刷り物まで約15万点を揃えるほか、「わが店の看板本」を展示。時間は10時から21時(5日は20時、8日は19時まで)。問合せ先:池袋本店03-5949-2910

http://www.libro.jp/news/archive/002699.php
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2012年08月04日

失脚/巫女の死 デュレンマット傑作選

失脚/巫女の死 デュレンマット傑作選 (光文社古典新訳文庫)
フリードリヒ・デュレンマット
光文社 (2012-07-12)
売り上げランキング: 16231

光文社古典新訳文庫から「失脚/巫女の死 デュレンマット傑作選」(増本浩子訳)が刊行された。

本邦初訳を含む4篇を収録。「トンネル」いつも乗り慣れた列車だが、気づくともうずいぶんトンネルに入ったまま。不審に思って車掌を探すと…。ありふれた日常が知らぬ間に変貌を遂げる。皮肉と寓意に満ちながらかつ底知れぬリアリティに戦慄させられる物語。「失脚」粛清の恐怖に支配された某国の会議室。A~Pと匿名化された閣僚たちは互いの一挙手一投足に疑心暗鬼になり、誰と誰が結託しているのか探ろうとしている。だが命がけの心理戦は思わぬ方向に向かい…デュレンマットの恐るべき構成力と筆力に舌を巻く傑作。「故障」自動車のエンストのために鄙びた村に一泊することになった営業マン。地元の老人たちと食事し、彼らの楽しみである「模擬裁判」に参加するが、思わぬ追及を受けて、彼の人生は一変する…。「現代は故障の時代」と指摘するデュレンマットが、彼なりに用意した結末に驚き!「巫女の死」実の父である王を討ち、実の母と結婚するというオイディプスの悲劇。しかし当時政治の行く先を決めていたのは、「預言」を王侯に売る預言者たちであった。死を目前にした一人の老巫女が、驚愕の告白を始める…。揺らぐことのない権威的な神話の世界に別の視点を取り入れることで、真実の一義性を果敢に突き崩す挑戦的な一作。『デュレンマットは現代の世界を「故障の世界」と呼んだ。それが確かに「故障の世界」であることを誰よりも痛感しているのは、東日本大震災以後を生きる私たち日本人ではないだろうか』(訳者)。

フリードリヒ・デュレンマット[1921-1990]はスイスの作家。ベルン大学とチューリヒ大学で哲学などを専攻。21歳で処女作『クリスマス』を執筆。24歳のときに短編『老人』が初めて活字となる。同年、最初の戯曲『聖書に曰く』の執筆を開始。50年代から60年代にかけて発表した喜劇によって劇作家として世界的な名声を博したほか、推理小説『裁判官と死刑執行人』がベストセラーに。1988年、演劇から離れ散文の創作に専念することを発表。晩年は自叙伝『素材』の執筆に打ち込む。1990年、ヌシャテルの自宅で死去。代表作に『老貴婦人の訪問』、『物理学者たち』など。
posted by 南野靖一郎 at 21:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 2012年

ソシュールを読む(丸山圭三郎)

ソシュールを読む (講談社学術文庫)
丸山 圭三郎
講談社
売り上げランキング: 69642

岩波書店から出ていた「ソシュールを読む」(丸山圭三郎)が講談社学術文庫から刊行された。

「コトバが指す実体はなく、そこには差異しか存在しない。その差異に意味は生じる――ひらかれてゆくコトバの謎」近代言語学の父、フェルディナン・ド・ソシュール。残された手稿と晩年の1906年から1911年にかけて、計3回ジュネーヴ大学で行われた一般言語学についての講義「一般言語学講義」の聴講生のノートから内容を復元し、コトバを手がかりに文化や社会の幻想性を解明・告発する、その思想と方法を精緻に読み解く。20世紀の諸科学、とりわけ構造主義やポスト構造主義に多大な影響を与えた思想の射程と今日的な可能性が、あざやかに甦る。そもそもソシュールの文化記号学とは「読み」の営為なのである。そこで読まれるものは自己完結的な作品ではなくテクストであり、或るテクストを読むことが、既成の思考形式を批判し、これをバネとして変形的実践を行いながらもう一つのテクストを生産するという意味でのエピステモロジーでもある。ソシュールにあっては、「読むこと」と「書くこと」と「生きること」との間には柵がない。丸山は、第三者の手によって恣意的にまとめられた「一般言語学講義」はソシュールの思想を歪めたものであるとし、その原典であった受講者達による講義録・メモやソシュールの残した手稿などをもとに研究を行った。
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本屋B&Bが下北沢にオープン


ブックコーディネーターの内沼晋太郎氏が博報堂ケトルとの協業で、“街の本屋"として企画した本屋B&Bが7月20日、東京・世田谷区の下北沢にオープンした。売場面積は約30坪。「大型書店もネット書店も電子書籍も好きだけど、特に「街の本屋」に対する愛情と危機感が近かったため、「これからの街の本屋」をやろうということになりました。30坪の小さな新刊書店ですが、古書も雑貨も扱うし、家具もすべて売り物で、毎晩イベントを開催し、昼から夜までずっとビールが飲めます。下北沢の街に住む人々、行き交う人々の知的好奇心を常に刺激続ける、生きた「場」にしていきたい」(内沼氏)

内沼氏は、本とアイデアのレーベル「numabooks(ヌマブックス)」代表でブック・コーディネーター、クリエイティブ・ディレクターとして活躍中。詳しくは、THE FASHION POSTのインタビューを。
posted by 南野靖一郎 at 08:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 2012年

岩波書店企画「当店が選ぶ岩波書店のこの一冊」展示


岩波書店は来年の創業100年に先立ち、現在、創業100年先行企画「当店が選ぶ 岩波書店のこの一冊」フェアを全国協力書店店頭にて開催している。このフェアは、岩波文庫・岩波現代文庫・岩波新書・岩波ジュニア新書・岩波少年文庫の中から、各書店が〈当店の1冊〉を選定し、独自のPOPをつけて販売するもの。

同社HPでは、全国の書店が何をおすすめしているのか――フェア参加の約1700店の中から、書店名とそこで選ばれた書目を地域別にまとめながら紹介している。

http://www.iwanami.co.jp/eigyou/totenpop/list03.html
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2012年07月20日

岩波文庫7月の新刊

岩波文庫7月の新刊5点(7月18日発売)

不如帰 (岩波文庫)
不如帰 (岩波文庫)
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徳冨 蘆花
岩波書店
売り上げランキング: 40901

■不如帰(徳富蘆花)
「ああ辛い! 辛い! もう――もう婦人(おんな)なんぞに、生まれはしませんよ。」日清戦争の時代、愛し合いながらも家族制度のしがらみに引き裂かれてゆく浪子と武男。明治31-32年発表、空前の反響をよんだ徳冨蘆花(1868-1927)の出世作は、数多くの演劇・映画の原作ともなり、今日なお読みつがれる。改版

明石海人歌集 (岩波文庫)
明石 海人
岩波書店
売り上げランキング: 26148

■明石海人歌集
明石海人(1901‐39)は25歳のときハンセン病と診断される。病が進行していく中、表現者としての研鑽を昇華させて数年の間に秀逸な短歌を残した。「もし長寿を保ったなら、昭和時代を代表する大歌人となったろう」(大岡信)といわれる才能は、隔離された生活の深い絶望を超えて、歌集『白描』をはじめとする文学性豊かな作品を生み出した。

若き日の変転 (岩波文庫)
カロッサ
岩波書店
売り上げランキング: 101848

■若き日の変転(カロッサ)
『幼年時代』に続くカロッサの自伝的小説。9歳頃から18歳頃までのギムナージウム時代が描かれる。主人公は家を出て、寮生活を送ることになる。若いたましいをかすめる一抹のかげり、思いがけずその上に投じられる一瞬の陽光。そうした微妙な明暗の交錯するなか、不安を隠し、戦慄を抑えながら驚きの目を見張る少年がたどる幾変転。

秘密の武器 (岩波文庫)
コルタサル
岩波書店
売り上げランキング: 6325

■秘密の武器(コルタサル)
悪夢、幻想、狂気――本書は言語化されたコルタサル自身のオブセッションであり、読む者をその妖しい魔力で呪縛して読後に烈しい恐怖と戦慄をもたらす、不気味で完璧なオニリスムの結晶である。幻想小説の至高点を求め続けた短篇の名手コルタサルの、その転換期の傑作「追い求める男」ほかに、息詰まるような緊張感をはらんで展開する四短篇を収録。

子ども(下) (岩波文庫)
子ども(下) (岩波文庫)
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ジュール・ヴァレス
岩波書店
売り上げランキング: 121130

■子ども(下)(ジュール・ヴァレス)
屈折した環境で育ったジャックは、腕白だけど、人の心や世の中の仕組みには敏感な少年だ。両親の不仲、父が勤める学校での教師や生徒の序列、パリの寄宿舎での無味乾燥な受験勉強、そして将来へのほのかな自覚……。成長してゆく子どもの眼で、人間の哀しさとおかしさ、家族と社会の歪みを鋭く捉える自伝的小説。(全二冊完結)
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2012年07月08日

宮崎駿が選んだ50冊の直筆推薦文展


創刊から60年を超える岩波少年文庫の中から宮崎駿が50冊を選び、それぞれに直筆のメッセージで紹介する展覧会が開催される。あわせて、岩波少年文庫60年の歩みや、挿絵原画なども展示。先着4000名には「ミニ本」プレゼントもあり。
会期 2012年7月21日(土)〜9月17日(月・祝) 休館日は毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日休館)
会場 世田谷文学館(東京都世田谷区南烏山)
料金 一般500円/高校・大学生300円/中学生以下無料
会期中、当館で本展チケットを購入(中学生以下はアンケートに回答)した先着4000名に、宮崎駿の推薦文やインタビューを収録した特製「ミニ本」をプレゼント。

詳しくは世田谷文学館のページで。
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2012年07月03日

岩波書店が哲学入門シリーズ「高校倫理からの哲学」を刊行

生きるとは (高校倫理からの哲学 第1巻)

岩波書店
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岩波書店は7月4日、高校生以上を対象とする,読みやすい哲学入門シリーズ「高校倫理からの哲学(全4巻・別巻1)」を刊行する。本シリーズは、「身近な問題や話題を出発点に、高校倫理の内容を織り込みながら、読者とともに考えてゆく」たねみ、親しみやすい記述でどこからでも気軽に読めるよう、構成にも工夫をこらしたとのこと。タイトルには「いま改めて「考える」ことの大切さを実感している社会人だけではなく、これから深く考えることを学び未来の社会を作っていく若い世代に手にとって欲しいシリーズ」との思いも込められている。第1回配本は、「第1巻 生きるとは」と「別巻 災害に向きあう」の2点。

「第1巻 生きるとは」には、第1講 人と人とをつなぐものはなにか―身体と愛、第2講 「心」は深められるか―私の心と私の死、第3講 人間の尊厳とはなんだろうか―現代の医療と生命。「別巻 災害に向きあう」には、災害を日本人はいかに受け止めてきたか:関東大震災の場合、災害の場でどんな倫理的問いが出されるだろうか、原子力とどのように向きあえばよいだろうか、を収録。価格は1,500〜1,600円。
posted by 南野靖一郎 at 16:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 2012年

2012年06月27日

女性誌過去最高額3万円の豪華雑誌が登場


ハースト婦人画報社は6月28日、「確かな審美眼と豊かな経験を持ち、物質的にも精神的にもハイレベルなものを求める成熟世代の女性たち」向けの新雑誌「Richesse(リシェス)」を創刊する。創刊号の表紙は鏡になっていて、「手に取った読者が表紙モデル」ということらしい。

創刊号ではGUCCIとの特別企画により、皇室御用達の京漆器店「象彦」特製の桐箱に入った「ヤンポ(蓋付き菓子器)」をパッケージしたスペシャル版も世界限定で1,050セット発売。菓子器には「グッチ」のロゴがあしらわれ、小物入れとしても使用可能。お値段は、女性誌として過去最高の3万円。

ちなみに、Richesse(リシェス)とは「裕福な」という意。次号は11月28日発売で、2013年より年4回発行予定。
posted by 南野靖一郎 at 17:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 2012年

2012年06月24日

真野恵里菜コンサートツアー2012 〜DATE〜参戦

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真野恵里菜
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昨日、「真野恵里菜コンサートツアー2012 〜DATE〜」に参戦。ツアー最終日、真野ちゃんの地元座間での昼公演。

座間なんて隣町みたいなもの、とは言っても電車では大回りとなるため中野サンプラザ並みに時間がかかる。早めに出て最寄りの相武台前に着くと、会場へ向かうマノフレがぞろぞろと。ただ、最初から赤Tを着ている人はほとんど無く、みな現地で着替えるのだろう。この辺、ファン年齢層の高さのせいかもしれない。会場に着くと、さすがに赤一色だ。

真野コンの場合、曲は限られているし、当然真野ちゃん一人出ずっぱりだから、昨日も格別ハプニングがなく、予想通りの展開ではあった。しかし、コンサートとしての満足度はなかなかのもの。それは、最近ソロアイドルコンサートが珍しくなっていること、地元ということもあり真野ちゃんファンともにテンションが高かったこと、研修生が活躍していたことなどがポイントかと思う。

最近は人海戦術で集客力ばかりを誇る傾向にあるけれど、同じアイドルを好きなファンが集い、感動を分かち合うというライブの基本はソロコンでこそ味わえる。真野ちゃんの昔ながらのアイドルスタイルがそれを一層際立たせていて、自分のようなDD、にわかマノフレでも疎外感なく楽しめるような仕組みになっている。応援団パフォーマンスなども懇切丁寧な指導あり。本当は若いアイドルファンにも、握手なんてしてる暇があったらこういう真っ当なライブを見た方がいい、と言いたいのだが、まあ余計なお世話、老害と言われかねないから黙っていよう。しかし、限られた時間と資金の中で、お互い将来に禍根を残さないヲタ活動を心がけたいもの。

真野ちゃん自身は、ちょっとふっくらした感じなのが気になったものの、歌のコンディションは良い感じで、ときどき歌詞があやしくなりながらも元気いっぱい。研修生は4人とも後半はマイクも持って活躍しており、とくに成長(身長も)著しい田辺と、素直そうな大塚が良かった。田辺はいつもニコニコ、抜群のスタイルからして、本来ならスマイレージ新メンバーの有力候補なんだろうが、いまあんな状況なので、ちょっと先行き不透明な感じだ。11期の目もあるし。

最近は、ハロの他グループのファンも年齢層が上がってきていて、自分のようなオッサンでも肩身の狭い思いをしなくてすんでいるのだが、その中でも、やはり真野コンは良い意味で普通のファンが多い印象。自分もマノフレの末席に連なって21歳、大人の真野ちゃんをこれからも応援していきたいと思う。
posted by 南野靖一郎 at 14:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 2012年