大麻取締法違反容疑で大相撲の十両力士、若麒麟容疑者が逮捕された。またこんな時期に馬鹿なことをやって、とは思うが、さて、大麻の何がいけないのか、報道ではハッキリ説明してくれない。
今回、若麒麟は大麻を吸っていたことを認めてるようだが、これ自体は罪にはならない。容疑にも(共同所持)と書いてあるように、大麻は許可無く栽培したり、葉っぱを所持したりすることが違法であって、種子を持っていることや、使用(吸うこと)は違法ではない。それは大麻を育てる農家があったり、飼料に種子が含まれることなどとも関係あるのだが、一般に考えられているように、大麻を吸うと反社会的行為におよんだり、しまいには廃人になるから禁止されているという訳では(少なくとも法律上は)ない。そもそも、本当にそうだったら欧米諸国が事実上所持を黙認するはずがない。
それでも、我が国の現状では、大麻が裏社会の資金源になったり、周囲とさまざまなトラブルを引き起こしたりするから、あえて大麻を解禁する必要はないが、少なくとも大麻の何がいけないのかは、わかりやすく説明する必要があると思う。うまく説明できない、あるいはしたくないのであれば、それは昭和23年に連合国指示で制定された大麻取締法に既に無理があると考えるべきではないだろうか。