岩波文庫の新刊「クック太平洋探検(5)第3回航海(上)」を読み始める。
ヨーロッパからアジアへ抜ける北極海経由の航路を調査するため,1776年,クックは3回目の航海に旅立つ。レゾリューション号は,ケープタウン,ニュージーランド,ハワイを経て,ベーリング海峡に入り,北緯70度まで達したが,結局航行可能な北西航路は存在しないことがわかった。ほかに,部族間の争いによる人食や,原住民の女性をめぐる男たちと乗組員たちとの関係など,当時の興味深い風習も詳述されている。
1779年,本航海の帰路,補給のために寄港したハワイ島ケアラクアで原住民と衝突し,クックは亡くなるのだが,それはまだ先の話。