ないもの、あります(クラフト・エヴィング商會)

ないもの、あります (ちくま文庫)「ないもの、あります」(クラフト・エヴィング商會)が、ちくま文庫に入った。
クラフト・エヴィング商會って何?っていう方には、まず最初に薦めたい本。クラフト・エヴィング商會らしい洒落た装幀でお気に入りだった2001年刊の単行本もあるが、この文庫版も綺麗にまとめられていて、結局買ってしまった(文庫化にあたって3編が追加されている)。
本書は、言葉としてよく耳にするが誰も見たことのないものを商品にしてみました、という「夢の」商品紹介。販売するのは、堪忍袋の緒、転ばぬ先の杖、左うちわ、舌鼓、大風呂敷などなど。それぞれが、どんなかたちをしているのかは、本書のイラストを見ていただくとして、その紹介文もとても巧くできていて、子供に読んで聞かせたら本気にしそうだ。
最後に赤瀬川原平「とりあえずビールでいいのか」も収めて945円。十分お得だと思う。しかし、イラストが見やすい単行本が1470円なので、まだ読んだことのない方には、まずそちらを見て欲しい。