メガネが壊れた,というか壊したのですが,いままで高屈折のプラスティックレンズを使っていたのに,いま着けている予備のメガネは分厚いガラス(度が強いのです)。重くてしょうがない。でも,傷だらけだった前のメガネに比べて,見え方はとってもクリア。
最近出た文庫版「侯爵サド」(藤本ひとみ,文春)は,サド侯爵の生涯を小説として描いた本。精神病院での生活や裁判の証言などを織り込みつつ,ジャンヌ・テスタル事件,マルセイユ事件など,当時スキャンダルとなった事件を要領よくまとめている。
サドに関する文庫本としては,作品として「悪徳の栄え」(河出),「閨房哲学」(河出,角川),「恋のかけひき」(河出,角川),「恋の罪」(河出,岩波),「食人国旅行記」(河出),「新ジュスティーヌ」(河出),「ジュスチーヌあるいは美徳の不幸」(富士見),「ジュリエット物語」(富士見),「ソドム百二十日」(河出,富士見,角川),「美徳の不幸」(河出,角川)など。岩波文庫(植田祐次)以外は,すべて澁澤龍彦訳。 関連書目としては,澁澤龍彦「サド侯爵の生涯」(中公),バタイユ「文学と悪」(ちくま)などがある。