デイジー・ミラー ねじの回転

今月の岩波文庫新刊は読むものが多くて嬉しい。ということで,まず「デイジー・ミラー ねじの回転」(ヘンリー・ジェイムズ)を。ヘンリー・ジェイムスとデイジー・ミラーとヘンリー・ミラーは尻取りみたいだ・・・という話は前にも書いたので省略し,岩波文庫では,昭和11年と15年に別々に出て以来,久しぶりの改訳合体版。帰りの電車でデイジー,朝の電車でねじの回転,と一気に通勤時間内で読み通したが,このジェイムズ代表作2点は,止まらない面白さだ。さまざまに解釈されているという「ねじの回転」では,かつての従僕に教えられた男色のために少年は放校され,その従僕と前の家庭教師との淫らな関係に引きずり込まれた少女,それを見て見ぬふりの家政婦。従僕と家庭教師がともに死んだ後,新たにやってきた家庭教師が異常な家庭に精神を病んで亡霊を見た・・・というのが私の印象。最初にしつこく語られる子供達の異様なかわいさ・・・ということからも,やはり同性愛のイメージは強い。「デイジー・・・」は整理番号313-9。ジェイムズが9点もあったか?と調べてみると,(2)国際エピソード<復刊>,(4)短篇集,(5~7)ある夫人の肖像,(8)アスパンの恋文,は出ているので,(1)と(3)はデイジーとねじの回転のための予約席だったのかなと思ったりして。