日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ (新潮文庫)
posted with amazlet at 10.07.30
森下 典子
新潮社
売り上げランキング: 12924
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文庫化された森下典子「日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ 」（新潮文庫）。著者は、お茶を習って25年の取材記者&エッセイスト。淡々とした語り口だが、とても読みやすく、心情がよく伝わってくる。
ひょんなことから知り合った所作の美しい女性。その人がお茶の先生だと知り、教室に通うことに。最初は一つ一つの動作の意味がわからず、先生に聞くも「習うより慣れろ」と教えてくれない。釈然としないまま稽古を続けるが、いつしか体が自然に動き、五感が研ぎ澄まされ、一瞬全てのものが消え去り、無我の境地になる瞬間が訪れる。
20余年、人生山あり谷あり、たとえ辛いことがあっても、自分のそばには「お茶」があった。いつでも気持ちの拠り所になる趣味があることは素晴らしい。茶会で出あった80歳を超えた婦人が言う。「勉強させていただきます」 。一生勉強なのだ。でも著者に気負いはない。日日是好日、自然体で美しく生きよう。読み手も清々しい気持ちになれる好書だ。
ここで教えてもらって注文した日日是好日が今日，アマゾンから届きました．お茶のことは何も知りませんが，週に一度，お茶を習い日々の生活から少し離れる時間を持つことが作者に自己を見つめるきっかけを与えたのでしょうね．じっくり読みたいと思っています．
私もお茶のことはわからないのですが，著者のように自分が何もできないことを認識し，謙虚な気持ちで練習に励む・・・意地を張らずに素直な気持ちで臨むことが大切なのでしょうね。