岩波文庫1月の新刊で,「日月両世界旅行記」(シラノ・ド・ベルジュラック)が出ますね。先に出たユートピア旅行記叢書の第1巻「別世界または日月両世界の諸国諸帝国」から持ってきたのだと思いますが,岩波文庫の旧版(1952年刊)は結構高価で売られていましたから,この半世紀ぶりの新訳は歓迎されるでしょう(旧版の読みは,「じつげつりょうせかい・・・」です)。
本作は,政治や宗教を批判することが厳しく禁じられていた時代に,どこか別の世界(ユートピア)でのお話として,作者の思想を表現したもので, ガリバー旅行記の宇宙版といった感じ。
ちなみに,この作品は,30年ほど前に講談社文庫からも「月と太陽諸国の滑稽譚」として出版されており(伊東守男訳),こちらは古書店で数千円の値段が付けられています。
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