世は,冬ソナブーム=純愛ブームなんだそうで….。出版元の第三書館によると,『この純愛ブームと生誕100年を引っ掛けて』,「ザ・作家シリーズ」の新刊,「ザ・堀辰雄-全小説全一冊」が出た。
「ザ」と「堀辰雄」との(語感の)ギャップもすごいと思うが,この「全一冊シリーズ」が1986年の「ザ・漱石」以来,30冊も出ていたと知り,こちらもビックリ。
堀辰雄は,1953年に48歳でなくなっているので(そんなに若かったんだ),著作権保護期間が切れており,青空文庫でも電子化が進んでいる。また,岩波文庫や新潮文庫でも主要な作品が読めるから,この3段組340ページにビッシリ詰まった本を,わざわざ読もうとは思わないかもしれないが,全小説がしめて2100円というのは,たしかにバーゲンには違いない。
冬ソナのロケ地を訪れる女性達のように,堀辰雄を手に軽井沢を訪れる人が増えれば….。それは,30年前のアンノン族の亡霊かもしれませんな。
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