岩波書店が原発関係記事の無料公開

岩波書店は、雑誌「世界」2011年1月号の特集「原子力復興という危険な夢」を一部PDF化し、インターネット上で公開している。事故が起きた東京電力・福島第一原子力発電所に関する記事などを、特設ページから無料でダウンロードできる。(Digital Todayほか)

岩波書店では、福島第一原発の事故発生後、世界の2011年1月号を読みたいとの要望を多く受けたが、被災地に近い地域では書店からバックナンバーを注文するのが不可能なため、著者の了解を得て特集の一部をネット上に公開した。

福島第一原発に関する記事として「原発頼みは一炊の夢か-福島県双葉町が陥った財政難」が読める。また日本の原発輸出の経済的メリットではなくリスクに注目した「原発輸出-これだけのリスク」、原子力と太陽光・風力などの再生可能エネルギーを比較した「原子力のたそがれ-米・仏・独のエネルギー政策分析から浮かび上がる再生可能エネルギーの優位性」も全文が閲覧できる。

このほかにも雑誌「科学」から、「動燃東海事故による放射性セシウムの関東平野への広がり」(1999年1月号)、「原発震災-破滅を避けるために」(1997年10月号)など、原発リスクを指摘した記事を公開している。