ちくま文庫の新刊「ぼくはオンライン古本屋のおやじさん」(北尾トロ)を読む。2000年に風塵社から出たものの文庫化。
著者は,本職のライターの仕事をこなす傍ら,趣味の古本屋をネットで開店しようと思い立つ。思い立つのはよいのだが,パソコン音痴で,蔵書と言っても数百冊の手持ちの本だけ。それで,いきなり開店してしまったのだから驚く。
オンラインショップを立ち上げてからの奮闘ぶり,とくに顔の見えないお客さんとの付き合い方や専業古書店にはない仕入れの難しさを語る一方で,「片手間仕事」ならではの気楽さも伝わってきて,実際楽しいんだろうなぁという羨ましい気分になる。
著者の店「杉並北尾堂」は,レアな雑誌やサブカル系の本が中心で,いわゆるマニアな店である(とくに絶版もの,著者は廃本と呼んでいる)。
掲載されている営業日誌を見ると,月に10万円程度の利益。副業としてはまあまあかと思うが,会社勤めではここまで動く時間がないので難しいだろう。
専業へのみちは険しいわけだが,手持ちの本をオークションに出すより自分の店をWeb上に作ってみたい….というひとには,すぐ今日から作れるんですよ,ということがわかるお役立ち本。
○続編「ヘンな本あります-ぼくはオンライン古本屋のおやじさん2」も発売中。
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こんなのはいかが?
先日、紹介させていただいた「文庫本大好き 岩波文庫コレクション」のページで、ち…
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