2011年8月の岩波文庫復刊(8/18発売)

8月18日発売の岩波文庫復刊は次の4点です。

東京の三十年 (岩波文庫)
田山 花袋
岩波書店
売り上げランキング: 181143

■東京の三十年(田山花袋) 1981年5月18日発行
明治14年、花袋が11歳で出京してからほぼ30年の東京という街の変遷と、その中にあって文学に青春を燃焼させた藤村・独歩・国男ら若い文学者の群像を描く。紅葉・露伴・鴎外ら先輩作家との交流にも触れ、花袋の自伝であるとともに明治文壇史でもある。また明治の社会や風俗の資料としても興味深い。

道元禅師の話 (岩波文庫)
里見 弴
岩波書店
売り上げランキング: 473059

■道元禅師の話(里見弴) 1994年8月19日発行
道元についても、禅宗についても、「幼児に等しい無智」であった著者が、ふとした機縁でこの巨人の生涯と格闘することになる。文献を渉猟し、自分の頭で読み解いてゆく―。禅師七百回忌の「饅頭本」で終らせないためにも「見て来たような嘘」だけはつかない、と語る作家里見弴(1988‐1983)の描いた道元禅師像。

フランス田園伝説集 (岩波文庫)
ジョルジュ サンド
岩波書店
売り上げランキング: 184838

■フランス田園伝説集(ジョルジュ・サンド/篠田知和基訳) 1988年7月18日発行
『愛の妖精』など、田園を舞台にした数々の名作で知られるサンド(1804‐76)は、また民間伝承のすぐれた採集者でもあった。狼使い・森の妖火・いたずら子鬼・巨石にまつわる怪・夜の洗濯女といった、彼女が居を構えたフランス中部ベリー地方の農村に伝わる口碑・伝説を集めたのがこの一書。フランスの『遠野物語』と言うべき貴重な作品。

和辻哲郎随筆集 (岩波文庫)
岩波書店
売り上げランキング: 100141

■和辻哲郎随筆集(坂部恵編) 1995年9月18日発行
『古寺巡札』『風土』などの著作を通じて、ひろく世に親しまれてきた和辻哲郎は、第1級の随筆の書き手でもあった。和辻のエッセイは、彼の発想と思索の原点を端的に示して、学問的著作理解のよき補いとなるだけでなく、平明な文体で読書の楽しみを堪能させてくれる。「面とペルソナ」「埋もれた日本」「巨椋池の蓮」等25篇を精選。