岩波文庫の新刊「西遊記(2)」を読み始める。
いよいよ三蔵と孫悟空が出会い,共に西天取経の旅へ。中野氏の新訳は,たしかに読みやすく,このまま子供に読み聞かせてもだいじょうぶかな,と思う。
「中華への鍵 西望楼」によると,『南宋末の刊本とされる最古の「西遊モノ」小説は「大唐三蔵取経詩話」で,三蔵法師の従者として猴行者,悟浄の前身と思われる「深沙神」が登場している(ただし,従者とはならない)。この時点で「旅物語」,「苦難を悟空の助けを借りて乗り越える」という「西遊記」の基盤は確立している。』
『元代末の「西遊記」平話には,「大鬧(ドウ)天宮」のエピソードが見られる他,黄風怪,地湧夫人,紅孩児,火炎山,女人国,車遅国など,現在の「西遊記」に残るエピソードが数点見られる。又,「孫悟空」,「朱八戒」,「沙和尚」の三人の従者が揃い,大筋での「西遊記」の完成を見る事が出来る。尚,「朱八戒」」が「猪」姓となったのは,明朝皇帝が「朱」姓であるために明代に書き換えられたからと考えられる(「朱」、「猪」は同音)』とのこと。
ほかに参考となるサイトとして,「西遊記覚書」には,岩波文庫版西遊記のあらすじ,キャラクター紹介,邱永漢版「西遊記」詳細データ など。「まんさいだな : 漫画西遊記の本棚」には,まんが西遊記の楽しい情報がある。