ザディーグの機知

岩波文庫ヴォルテールの続き。「この世は成り行き任せ」と「ザディーグまたは運命」を読む。
たわいのないお話….と思いながらも,なかなか楽しめる。「ザディーグ・・・」は,探偵小説の始祖と言われる「犬と馬」のエピソードなど,智恵者ザディーグの機知に溢れた小話集。女にはモテモテだが,周囲の妬みで何度もひどい目に。王妃争奪謎解き合戦など,まあ,時代が違うからニヤリというほどのおもしろさは無いが,私のようにヴォルテールを「啓蒙思想家」と学んで敬遠してきた人には,意外性があり,お薦め。