学習参考書といえば,馬のマークの参考書,受験研究社の「自由自在」,というのが30年以上前の受験生にとっても定番だったわけだが,この「自由自在」が今年,誕生50年を迎えた。
発行元の増進堂受験研究社は,明治23年岡本増次郎により創業。今年で112年になる。最初は教養趣味の本,次いで講談小説を出版,2代目社長の代になって学習参考書の出版を始めた。
『木山の長帖』『木山の模範読方』など,木山淳一先生の参考書が一世を風靡したが,太平洋戦争が激しくなり,昭和17年ごろ文部省から「参考書は紙を使いすぎるので遠慮するように」とのお達しがあり,文芸物,児童読物,理工学関係の専門書を出版するようになったとのこと。
戦後,参考書の出版を再開,昭和28年の『小学算数自由自在』以来,自由自在シリーズをはじめ,学習参考書,問題集を出版し続けてきた。自由自在の刊行部数は2400万部になるという。
いやいや,もう一度受験生に戻りたいとは思いませんが,懐かしい話題でした。