岩波文庫の新刊「田中正造文集」第2巻「谷中の思想」を読みました。
11月に第1巻が出て,今度は第2巻となっているので,第3巻もあるのか,というと全2冊で終わりなんですな。それなら(上)(下)で出せば・・・と思うのですが,岩波文庫にはこういうのがよくあります。
本書には,日露戦争開戦(1904年)から,亡くなる(1913年)までの,書簡,日記などが収められています。足尾銅山の鉱毒処理のため水没・廃村に追い込まれようとしていた谷中村に移り住んだ田中正造。谷中村の一農民として,鉱毒問題に取り組みましたが,1906年土地収容法の適用による住民の強制退去や民家の強制破壊により谷中村は合併消滅。その後は,谷中村復興を図るとともに,各地の河川調査を続けました。
田中翁が亡くなったとき持っていたのは,1個の袋と菅笠だけ。その袋には「憲法」と「新約聖書」と「日記」が入っていたそうです。
※関連書籍として,岩波文庫に「谷中村滅亡史」(荒畑寒村),岩波新書,岩波ジュニア新書に「田中正造」があります。
コメント
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こんにちわ。
たまたま見かけましたが、
一度読んで見たいと思っていた本です。
(1)(2)セットで買っちゃいました(^^)
今の日本ではなかなか見当たらないような
方ですね!届いたら早速読んでみます。
ありがとうございました。