食道楽(下)(村井弦斎)

食道楽 (下)岩波文庫の新刊「食道楽(下)」(村井弦斎)を読みました。
料理に関する蘊蓄を次から次へと捲し立てられるので,読んでいて面白いと思いつつ,かなり疲れがきます。弦斎の主張は,なにがなんでも正しい食生活,とくに家庭料理の推進なので,得体の知れない外食なんてもってのほか(もちろん明治時代の外食だから現在とは状況が違うのですけれど)。
ここでの弦斎は,「食通」というより食文化と公衆衛生の啓蒙活動家といった感じですが,七輪を利用したオーブンなど実践的なアイデアも盛り込みつつ,とにかく大変な鼻息です。