今週はずっと青森へ出張していました。新幹線で東京から3時間・・・近くなりました。学生時代は,夜行急行でごろ寝して,早暁の青函連絡船で函館へ渡ったのですが,それも昔話に。
残念ながら,彼の地の書店事情など調べている時間も無かったので,旅の途中でポツポツ読んでいた新潮文庫の新刊「お江戸吉原ものしり帖」(北村鮭彦)を紹介。青森とは全然関係ありませんね。
本書は江戸時代,とくに文化・文政・天保初期の全盛期の吉原について,その日常の姿を詳細に描いたもの。吉原に関する本はあまたあるが,「見てきたような・・・」というリアルさがウリ。学術的な雰囲気ではないが,決して下品にならず,丁寧に注をつけて,わかりやすく解説している。
解説にもあるように,落語ファンの基礎知識として最適。元本は昭和62年刊の六興出版「吉原ホログラフィー」。