岩波文庫の新刊「新日本史(上) 」(竹越与三郎)を読む。
著者(1865-1950)は明治・大正・昭和期の政治家・史論家・評論家。越後生れで,慶応義塾卒。「時事新報」,「国民新聞」などの記者を勤めながら,本書や『二千五百年史』(講談社学術文庫・絶版)などを著わす。雑誌「世界之日本」を発行,1902年政友会に所属し,以後衆議院,貴族院議員にとして活躍した。
本書は,数多くの史料をもとに書かれた幕末明治維新史。一見取っつきにくそうにみえるが,実際はとても読みやすく判りやすい。外国船の来航と幕府の混乱,各藩の動きがジャーナリストらしい(あるいは政治家らしい)迫力のある筆致で描かれていく。
近代史復習のため,オトナの皆さんにお薦め。