岩波文庫の新刊「黄金虫・アッシャー家の崩壊 他九篇」(ポオ,八木敏雄訳)を読みました。有名な表題作のほか,「メッツェンガーシュタイン」など初期の作品も収めています。
「黄金虫」は,19世紀中頃の作。今となってはシンプルな冒険,暗号解読小説ですが,子供のころに読んだときのワクワクした感じがよみがえってきて,楽しめました。この暗号については,はまぐりの数学で説明されている通りです。
岩波文庫所収のポオ小説としては,「モルグ街の殺人事件 盗まれた手紙 他1篇」,「黒猫 他5篇」のほか,改版された「黒猫 モルグ街の殺人事件」があるので混乱しますが,黄金虫・アッシャー家の崩壊は初出です。まあ,読むだけなら,青空文庫で読めるわけですが。