暑い日が続いていますね。いつになったら夏休みがとれるのか,といった感じ。早朝出勤,深夜帰宅なので多少はラク,というのは負け惜しみですかね。
そんな中,岩波文庫の新刊「鳴海仙吉」(伊藤 整)を読みました。
詩人で評論家である主人公鳴海仙吉は,終戦直後,東京から故郷の小樽へ移り住みます。そこでの生活を,手記,詩,評論,戯曲など,さまざまな形式を繰り出しながら描いた自伝的小説で,本書には,著者の息子である礼氏による詳しい解説がつけられており,本書執筆の経緯と当時の著者の身辺状況がよくわかります。
伊藤礼氏といえば最近,「こぐこぐ自転車」なる自転車エッセイを出しています。70歳近くなって一念発起,自転車で体力作りをはじめ,ついには古希・還暦の仲間を引き連れて北海道自転車旅行を敢行したとのこと。一方では,下手の横好きといいつつ,文壇名人戦三連覇という碁の達人でもあります。(「パチリの人」)
コメント
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伊藤整の文庫はほとんど新刊で見なくなりましたね。岩波での新刊刊行を機にして、「火の鳥」、「青春」、詩集も刊行されて欲しいですね。
「近代日本人の~」が品切になっていましたね。
パラフィンつきの新潮文庫で読んだ日がなつかしい…。
わたしは札幌住まいなので、とくにこの小説には愛着があります。
そうですね,本書は当時の札幌近辺の様子がよく描かれていて面白かったです。来月は1週間ほど札幌出張予定なので,今から楽しみです。