岩波文庫の新刊「文法の原理(下)」(イェスペルセン)を読む。今月で完結。
本巻には,時間と時制,直接話法と完結話法,発話の分類,叙法,否定,結論を収める。言語学などというのは,私とはもっとも縁のない学問だと思っているが,一方では日常の生活の中で,無意識にあるいは意識的に使っている言葉・文章の構造が,このように巧みに分類整理されると,なるほど言語というのは面白いものだ,という気持ちになる。
取り上げられているのは当然欧文であるが,平易な文例を用いて丁寧に説明されているので,英語はさっぱり・・・という人でも,結構楽しく読むことができるだろう。