エイ文庫の新刊「悦楽GR」を読む。
デジタルカメラばかりのご時世だが,デジカメの本にはとんと興味がわかず,銀塩カメラの本が出るとなると読まずにはいられない。まあ,デジカメなんてケータイと同じで,自分にとっては便利なのが第一。趣味性はあえて求めずといったところ。あまり愛着が涌かないのだ。
本書は銀塩カメラの名品,リコーGRの歴史やメカを解説したもの。チョートク先生の肝いりで,コンパクトカメラとしては本格派,プロのサブ機と呼ばれたGRも,2003年に生産終了。こうあらためて眺めてみると,すぐに陳腐化するデジカメと違って,やはり古くても味がありますな。
私自身は,鮮やかなコンタックスT2とTVSを愛用していたので,GRはちょっと渋すぎる,と思っていたのだが,今になって思えば,使い勝手はGRのほうが良さそうで,一度手に入れておけばよかったなという後悔も。
といいつつ,現在の普段使いのカメラは,デジカメ。このあたり我ながら軟弱で情けないのだが,最後の銀塩世代としては,ウチたくさんある古いカメラのムックをめくりながら,往年のGRやT2を愛でておくこととしよう。