岩波文庫の新刊「定本 育児の百科(上)5カ月まで」(松田道雄)を読みました。
私の子供はすでに大きくなってしまったので,これから本書を読んで役立てようというわけではないのですが,自分自身の拙い育児経験からしても,本書の内容が有益かつユニークなものであることはよくわかりました。
だいたい,子供の成長なんて正常の範囲であっても千差万別ですから,普通の育児書は「赤ちゃんによって個性がいろいろあるので,あまり心配しないでよいですよ」といったところでお茶を濁してしまいます。そんなことは最初からわかっているし,親の不安は募るばかり。 本書のように,むしろ月齢年齢別に,親がやるべきこと,子供が出来ること出来ないこと,子供に有益なこと有害なこと,をハッキリと示して貰った方が,子育てのガイドラインとしてはよっぽど親切で,頼りになる主治医に診て貰っているような安心感があります。もちろん,それらを踏まえた上で,子供には個性があるんですよ,といっているわけです。
ただし,本書が刊行されたのは1967年ですから,刊行後の状況の変化を考慮して,子供の病気に関する項は割愛されています。
コメント
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はじめまして、
よさそうな本ですね。
アトピーもありますか?
この本を昔読んだ記憶があります。
子育てのころが懐かしいです。
今は、夫婦2人っきりです。
本書は時代的なこともあり,今となっては,あくまで素晴らしい育児(の心構え)の本です。病気に関しては,やはり新しい本を参照されたほうがよいと思います。