たばこの本棚

たばこの本棚 (ぶんか社文庫 か 7-1)ぶんか社文庫の新刊「たばこの本棚」(開高健・編纂)を読みました。
マリファナや覚醒剤に関する本は出ても,たばこに関する本は出ないという昨今,たばこをモチーフにした短編と各界の愛煙家によるエッセイを集めた本書の復刊(昭和54年に青銅社から出たものの文庫化)は,なかなか勇気ある行為ですな。
収録された作品の執筆者は,稲垣足穂,古井由吉,水上勉,中村武志,横光利一,井上ひさし,芥川龍之介,藤本義一など,そうそうたる面々。まぁ,少々古い人ばかりなのは,しょうがないですね。
たばこという文字を見るのもいや,という方には申し訳ありませんが,ユニークな視点でのアンソロジーとして,一読をお勧めします。